专利摘要:
本発明は、酵素活性部位の模倣における人工ポリマーの使用及びこれらの人工酵素を用いた触媒作用の実施に関する。さらに、本明細書で用いるように、人工酵素は、通常、天然酵素を模倣するだけのものではなく、反応に対して最適に特異的な化学的活性原子を提供するポリマーベース骨格を表す。ポリイミド、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリアクリル酸及びポリ乳酸、並びに、天然アミノ酸及び人工アミノ酸による組み込みを可能にする特性及び官能性を有する他のポリマー、及び、求核性基及び求電子性基(それぞれアミノ酸のアミン官能性及びカルボキシル官能性に類似する)を有する他の分子、並びに、大部分のアミノ酸に固有な直交機能に通常伴わないユニークな化学的能力に寄与する他の分子、すなわち、アミン、カルボキシル、ホルムアミド、水酸基、メルカプチル及び飽和炭化水素を含む様々なポリマーをこの模用に用いることができる。なし
公开号:JP2011512820A
申请号:JP2010548931
申请日:2009-02-28
公开日:2011-04-28
发明作者:スザラ,ヴィンセント;ベントレー,ポール
申请人:インサイター インコーポレイテッドIncitor Incorporated;
IPC主号:C12N9-24
专利说明:

[0001] 本発明は、酵素の合成に関し、特に、有機ポリマーと生体触媒機能を有する活性部位とを具える人工酵素の合成に関する。]
背景技術

[0002] 本出願は、2008年2月28日に提出した米国仮出願第61/032,118号に関連するものであり、この文献は、ここで言及することによって組み込まれている。]
[0003] 酵素は、特定形状に折りたたまれたポリペプチドの1個以上の鎖で構成される、巨大で、構造的に複雑な構造であり、その結果として、生化学的触媒である。生命体は、栄養、構造、及び、その他の目的のために、小さいものから中程度までの幅広いサイズの分子を用いる必要がある。それらの小さい分子は、多くの場合、分解が必要なより大きな分子である重合バージョンとしてのみ利用可能である。生存可能なエネルギを生成するために、多糖類、巨大タンパク及び高級脂肪酸は、炭素、他の必要元素及び還元能力のための最大の共通の源である。従って、酵素の最も重要なクラスの1つは、異化機能(すなわち、より大きな分子からより小さな単位への分解)を行うものである。これらの大きい分子の分解を触媒する異化酵素の大部分は、天然高分子の1つ以上の単量体間への水分子の挿入を促進するという点において、ヒドロラーゼである。図1は、ライソザイムのカルボキシル基によるペプチドグリカンの脱重合の機構を示す。D.J.Vocadlo et al.,Nature 412,835(2001)を参照されたい。] 図1
[0004] 生物学的プロセスを正確に模倣する人工系の開発における現在までの多数の限界の1つは、天然に存在する酵素に類似した機能を発揮する疑似酵素の開発である。特に必要とされているのは、多糖類又は糖をベースとする単量体の長鎖の分解を触媒する酵素であるグリコシドヒドロラーゼとして知られているヒドロラーゼの亜群の模倣である。これらの酵素の大部分は、活性部位又は「触媒溝」において、触媒活性(すなわち、結合、脱重合、放出)の少なくともいくつかを発揮する。X線結晶学、核磁気共鳴(NMR)及び高速コンピューターモデルによって予測される活性部位によって形成される構造に起因して、後者の用語が用いられる。要するに、活性部位は、伸びた溝、口、又は、開いたポケットのように適切に表現される形状のいくつかの変形であると考えられる。ある酵素においては、活性部位が完全に包囲されている、すなわち、トンネル又は陥入の形状をとる。ほとんどの場合、活性部位を含む領域は、複数糖類基質が、順に:(i)一時的に統合し、(ii)触媒性アミノ酸残基及び主鎖構造に暴露され、次いで(iii)触媒作用の生成物として残ることができる、少なくとも半包囲された体積を形成する。いずれの場合においても、触媒部位又は溝は、構造的に特異的であり、かつ、化学的にユニークな構造を特徴付け、グリコシドヒドロラーゼの場合には、多糖類の分解に好適である。図2A及び図2Bは、活性部位の例を示す。図2Aは、ヘキソキナーゼの空間充填モデルを示す[Heriot−Watt大学、Scotland]。図2Bは、カルボキシペプチダーゼAの活性部位中の重要な残基と金属イオンコファクター(色付)を示す[化学学部、ワシントン大学]。] 図2A 図2B
[0005] 活性部位ではない酵素の残りの部分は、通常、複数の構造的サブユニットで構成される。その構造的サブユニットは、多くの場合、ポリペプチドの直鎖が構造的に多重に折り畳まれたものである。ほとんどの場合、タンパク複合体のこの「非触媒性」部分は、全質量、アミノ酸残基の数、及び、複合体によって取り込まれる体積の90パーセント超を構成する。一見して、この非触媒性部分は、例えば多糖類の加水分解などのその生体機能と直接的に関係しない役割に供される非常に多くのタンパクを表している。当業者に知られた生化学的理論によれば、酵素の大部分は、より小さい重要な触媒性部分を、触媒作用を発揮することができる三次元的(3D)構造に導くための構造的骨格又は支持体として機能する。あるいは、さらに簡潔に言えば、その酵素の大部分は、酵素の触媒性部分を折り畳んで活性部位にするように機能する。例えば、H.S.Taylor,Proc.R.Soc.(London)A108,105(1928);及び Warshel and Levitt.J.Mol.Biol.103,227(1976)を参照されたい。相対的残余部分関与におけるこの顕著な不均衡は、基質によって誘導される形状変化の影響を緩衝すること、触媒作用をサポートする構造変化を容易にすること、並びに、反応物及び生成物との間の転移状態を安定化する、酸化及び/又は還元をベースとする機構のための電子源/廃棄場所として機能することなどの例示的機能を介して触媒をサポートする、酵素の非触媒性部分の役割が少なくなることを意味していない。]
[0006] 構造的関与のこの推測的不均衡によって、もしかすると活性部位が、酵素の5パーセントのみからなることも示唆される。例えば、サイズが1000個の範囲のアミノ酸残基のセルラーゼでさえ、触媒作用は、潜在的に約50個のアミノ酸によって定義される体積内において生じ得る。3Dモデリング及び他の研究によれば、むしろセルロースなどの巨大多糖類からより小さい多糖類又は単糖類への加水分解は、触媒促進剤として機能する二桁の数のアミノ酸を有するセルラーゼ(例えば、エンドグルカナーゼ若しくはエキソグルカナーゼ又はβ−グルコシダーゼ)の活性部位を定義する限定された空間内で、主として転移状態安定化及び加水分解において生じ得るか、又は、例えば、結合、方向付け、電子源若しくは電子廃棄、酸化還元電位の緩衝、トライボロジーサポート(すなわち溶媒和作用の促通)及び生成物の放出といった、そのような活性の直接的なサポートにおいて生じ得ると結論される。図3Aは、海産性好熱性細菌に由来するセルラーゼ12Aの位相幾何学的図を示しており、基質を黄色で示す[Centre for Extremophile Research、バース大学、英国]。図3Bは、セルラーゼ6B(赤)、セルラーゼ6Aネイティブ(青)、及び、セルラーゼ6Aグルコース/セロテトラオース複合体(黄色)の活性中心ループの立体図を示す。G.J.Davies et al.,Biochem.J.348,201(2000)を参照されたい。] 図3A 図3B
[0007] 「プラスチック酵素」又は「人工酵素/シンセザイム」を合成する先行技術には、分子インプリンティング、及び、触媒的に活性なタンパク(全体又は一部分)を、構造骨格として機能するポリマーと統合したものが含まれ、これは、しばしば、ポリマーでサポートされた酵素又はマトリックスで固定化された酵素と呼ばれる。]
[0008] 分子インプリンティングは、高い親和性及び高い選択性で所望の基質又はテンプレートを認識及び結合することができる高分子材料を調製するための技術である。分子インプリンティングによるポリマー(MIP)は、クロマトグラフィー及び固相抽出における固定相として、センサー中の認識成分として、及び、化学反応の触媒としてなどを含む多くの用途に用いられてきた。分子インプリンティングにおいて、テンプレート分子は、ポリマーの三次元の(3D)構造を作るために用いられる。インプリンティングは、続いて重合されるテンプレートとの相互作用によって位置が決定される単量体を用いており、それによって、テンプレートとこれらのポリマーに組み込まれる重要な官能基との間の空間的関係をほぼ維持する。テンプレート分子のメモリー効果を維持するために、MIPは、通常、高度に架橋されていて硬い。それによって、MIPは、テンプレート分子に再結合することができるか、又は、その構造、誘導テンプレート若しくは構造的に類似するターゲット分子に類似する触媒的態様で作用する触媒の活性部位を模倣することができる。この方法の背景となる論理的根拠は、1890年代にFisherによって提唱された「ロック及びキー」モデルである。このキーはテンプレートであり、ロックは触媒部位であり、ポリマーは、キーに接触するロックの一部を模倣するように作られる。E.Fischer,Ber.Dtsch.Chem.Ges.23,799(1890)を参照されたい。MIPの短所が:(1)触媒部位を模倣するポリマーへの依存、(2)生体触媒性構造であると推定されるものの維持におけるのそのポリマーの限界(及び、推論によれば、基質から生成物への移行が効率的である態様で、最低でも、初期基質、転移状態、及び、生成分子を維持するのに必要な構造の柔軟性)及び、(3)ターゲット分子の実際の結合を行う生体触媒性アミノ酸残基を適切に模倣するためにポリマーに統合された官能性の欠損、転移状態の安定化、及び、生成物の放出というように三重であることは、当業界で周知である。図4は、アクリルサッカライドポリマーの分子インプリンティングの例を示す。Y.Kanekiyo et al.,Chem.Commun.,2698(2002)を参照されたい。] 図4
[0009] 酵素の構造がどのように触媒作用を促進するかに関するより近代的な理論には、Koshlandによって提唱された誘導適合モデルが含まれる。D.E.Koshland,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.44,98(1958)を参照されたい。このモデルは、最低でも、認識/結合、転移状態安定化、及び、生成物の放出のためにタンパク(ベースポリマー)における構造的バリエーションが必要であることを示す。誘導適合モデルは、立体構造状態の正確な範囲を前提とする柔軟性がないことから、MIPのようなロック及びキーに基づく触媒性ポリマーには本質的な欠点があると推論する。このモデルは、触媒性酸化/還元促通及び緩衝作用を含むこれらの立体構造状態、転移状態安定化、溶媒和作用、及び、その他の必要とされる「活性部位」機能を模倣することができるポリマーが、触媒能力を有する系として生物学的酵素により類似するであろうことをも示唆する。]
[0010] 従って、天然に存在する酵素の柔軟な構造及び機能を正確に模倣する人工酵素を合成するための改良された方法の必要性が依然として存在し続ける。特に、これらの方法は、化学的機能性によって人工ポリマーを修飾し、そのポリマーを所望の構造に折りたたみ、その結果として得られるものは、酵素の生体触媒活性を有する形付けられたポリマーである。]
[0011] 本発明は、プラスチック、又は、生体触媒機能を有する活性部位を作成するために共重合された他の有機分子で構成される人工酵素に関する。活性部位は、前記プラスチック及び重合された他の有機分子、天然又は人工のアミノ酸、求核性及び/又は求電子性の基を有する分子、又は、大部分のアミノ酸に固有の直交的機能を通常は伴わない独特な化学的機能に寄与する分子を含んでいてもよい。この独特な化学的機能は、ケトエノール反応性、エンジオール形成、Sn1及びSn2置換、ディールスアルダー反応、一般的メタセシス又は複合的有機金属作用、ニトロアルドール(ヘンリー反応)、クネーベナーゲル反応、森田−ベイリス−ヒルマン反応、シュテークリヒ再配置、1,3二極性付加環化、ストレッカー合成、アリル化、アルキル化、ハロゲン化、及び、アミノ化を含んでいてもよい。プラスチックは、ポリ尿素、ポリイミド、ポリウレタン、ポリアクリル酸又はポリ乳酸で構成されていてもよい。このプラスチックは、1以上の他のプラスチック、バインダー又は架橋剤と共に共重合することができる。人工酵素は、グリコシドヒドロラーゼであってもよい。]
[0012] 上記方法は、天然に存在する酵素の柔軟な構造及び機能を正確に模倣する人工酵素の合成を可能にする。これらの方法を用いて、化学的機能を有する人工ポリマーを修飾し、所望の構造に折りたたむことによって、酵素の生体触媒活性を有する形作られたポリマーを得ることができる。そのように形作られた機能性ポリマーは、生物酵素にはない機能、すなわち、生物触媒を超える作用を奏し、一般に生物酵素の触媒活性を失活させる、溶媒和、温度、圧力、電磁放射条件下、及び、阻害性コファクターの存在下、すなわち、超生物学的条件下においてそのような触媒作用を発揮することができることも想定される。触媒作用を促進及びサポートすることにおける人工ポリマーの特性は、サポートされて機能化される活性部位に構造的特性を与えることによって、より耐久性があり、より容易に使用可能な、特に工業的プロセス用の触媒性系をもたらす。]
図面の簡単な説明

[0013] 本明細書に組み込まれて本明細書の一部を形成する添付図面は、本発明を図示し、明細書と共に本発明を説明する。図面においては、同じ要素を同じ番号で表す。
図1は、ライソザイムのカルボキシル基によるペプチドグリカンの脱重合の機構を示す。
図2Aは、ヘキソキナーゼの空間充填モデルを示す。図2Bは、カルボキシペプチダーゼAの活性部位中の重要な残基と金属イオンコファクター(有色)を示す。
図3Aは、海産性好熱性細菌に由来するセルラーゼ12Aの位相幾何学的描写を示しており、基質を黄色で示す。図3Bは、セルラーゼ6B(赤)、セルラーゼ6Aネイティブ(青)及びセルラーゼ6Aグルコース/セロテトラオース複合体(黄色)の活性中心ループの立体描写を示す。
図4は、アクリル糖ポリマーの分子インプリンティングの例を示す。
図5は、触媒作用、共重合、折りたたみ、及び、他の単量体による修飾をサポートする官能性を有するポリアクリル酸のタイプを示す。
図6は、触媒部位(緑)をサポートする人工ポリマー(青)と共に、活性部位疑似分子の略図を示しており、局在しているのは、基質である(赤及び青の球体と黄色)。
図7は、ポリペプチドが利用可能な均質な状態の折りたたみトンネルを示している。「N」=正確に折りたたまれた状態
図8は、共重合のインラインモード(左)と修飾(中間及び右)モードとの違いの略図を示す。
図9は、「古典的な」2つの単量体の異種混合共重合体の例を示す。
図10は、骨格/ペグ化されたロイシンのインライン共重合を含む例示的合成方法を示す。
図11は、インライン共重合構想において、折りたたみ/方向転換を誘導する非天然アミン酸を含む例示的な合成方法を示す。
図12は、おそらくN’が機能化された単量体、結果として合成第三級アミドによる修飾共重合構想において骨格として用いることができる、ポリペプチドをベースとする「コンフォママー」を含む例示的な合成方法を示す。
図13は、おそらくアミノ酸などを付着させる機能化された単量体による修飾共重合構想において骨格として用いることができる、プラスチックをベースとする「コンフォママー」を含む例示的合成法を示す。
図14は、(上)結果として合成予め折りたたまれた指定可能なテンプレートへの、単一鎖DNAによる異種混合共重合のためのプラスチックをベースとする骨格で構成される例示的合成法、(中)DNAハイブリダイゼーションによって接近にテンプレートされた薬剤によって可能な反応のタイプ、及び、(下)重合及び/又は直交的機能化において用いてもよい非天然アミノ酸を示す。
図15は、アルデヒド官能性を用いて、骨格の折りたたみ、架橋、触媒を誘導し、他の単量体のための機能化位置として機能させる合成法の例を示す。
図16は、プラスチックをベースとするポリマーの例を示す。
図17は、小さい亜分子のフォルダマーの概念を示す。
図18は、有機金属化合物による機能化を示す。
図19は、メルカプチルを含む種(例えばシステイン)の結合のための、マレイミドによるポリスチレン末端の機能化を示す。
図20は、「溝」構造に折り畳まれ、アミン基及び水酸基によってあらかじめ機能化された例示的亜分子単位を示す[a monomer of silica,Prof.Q.Yang,Acad.Sinica,PRCから引用した図]。
図21は、溝構造に折りたたまれ、構造のフェニル基をベースとする各単量体に対してユニークな「アドレス」に局在する各機能化によって、(反時計回りから)アミン、カルボキシル酸、アルデヒド、水酸基、イミダジル及びピリジル部位で予備的に機能化された亜分子単位の例を示す。この単位は、底部の太い斜線よって示される固体相に固定されている。G.C.Llovd−Jones,Annu.Rep.Prog.Chem.97(2001)を参照されたい。
図22は、それぞれが直交的化学官能性を有する5個のアドレス溝中に重合した複数のビフェニル環単量体で構成される亜分子単位の例を示す。この構造は、下部に示されている重合及び架橋された原子団を介して固定された固体相でもある。
図23は、十(10)の番号を付された環内部分上の大きい1個の又は2個の球状部位によって示された機能化可能な「アドレス」を有する、頂部が欠けた環構造的に折りたたまれた亜分子単位の例を示す。Kendigに付与された米国特許第6,716,370号を参照されたい。
図24は、分子構造上部中に架橋された五(5)個の亜分子単位の上面図の例を示しており、下から上に次第に溝包囲サイズが増加する触媒溝を形成している。図21〜23に示されているように、各ユニットは直交的に機能化させることができる。
図25は、頂部が欠けたリング形状で、内部表面が機能化された亜分子単位であって、右から左へ包囲サイズが次第に増加する分子構造上部中に架橋された亜分子単位の繰り返しで構成される触媒溝幾何構造の例示的理想的生成物の離れた視点からの側面図を示す。また、生成物の全体的な「溝」構造を作成及び保持するために、頂部を欠いた環ユニットの反復付加のための重合ガイドとして用いられる、先端の円環「アンカー」又は殻形状を示す。サイズを比較するために、30個のグルコース単量体の長さの短鎖セルロース分子を示す。] 図1 図10 図11 図12 図13 図14 図15 図16 図17 図18
実施例

[0014] 本発明のベストモード及び産業上の利用
本発明は、酵素活性部位の模倣における人工ポリマーの使用、及び、それらの人工酵素を用いた触媒作用の実施に関する。さらに、本明細書で用いられているように、人工酵素は、通常、天然酵素を模倣するだけのものではなく、反応に対して最適に特異的な化学的活性原子を与えるポリマーベース骨格を表す。ポリイミド、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリアクリル酸及びポリ乳酸、並びに、天然アミノ酸及び人工アミノ酸による組み込みを可能にする特性及び官能性を有する他のポリマー、及び、求核性基及び求電子性基(それぞれアミノ酸のアミン官能性及びカルボキシル官能性に類似する)を有する他の分子、並びに、大部分のアミノ酸に固有な直交的機能に通常は伴わないユニークな化学的能力に寄与する他の分子、すなわち、アミン、カルボキシル、ホルムアミド、水酸基、メルカプチル及び飽和炭化水素を含む様々なポリマーをこの模用に用いることができる。これらの「トランスアミノ酸」機能は、ケトエノール反応性、エンジオール形成、ハロゲン化物をベースとするSn1及びSn2置換、ディールスアルダー反応、一般的なメタセシス反応、複合的有機金属機能、金属キレート化能力、ヘンリー反応、クネーベナーゲル反応、森田ベイリスヒルマン反応、シュテークリヒ再配置、1,3二極性付加環化、ストレッカー合成、アリル化、アルキル化、ハロゲン化及びアミノ化、並びに、骨格ポリマーに20個の天然アミノ酸に限定されない種類を組み込むことによって与えられる他の機能を可能にする。図5は、触媒作用、共重合、折りたたみ、及び、他の単量体による修飾をサポートすることができる官能性を有するポリアクリル酸の種類を示す[Concepcion大学,チリ]。] 図5
[0015] ほとんどの酵素の活性部位は、当業界で知られているように、タンパクをベースとする全体的複合体の一部を規定する構造領域である。活性部位は、活性化エネルギーを低下させることができるメカニズム、基質と生成物との間の転移状態の安定化、化学官能性の寄与、及び、幾何学構造の安定化、すなわち触媒作用によって、出発物質から生成物への変換速度の上昇を促進する。酵素活性又は触媒部位は、アミノ酸残基の直交関数の合計、三次元空間内の位置、界面溶媒和、及び、より大きなタンパクをベースとする酵素複合体の骨格によって容易になる活性部位の構造柔軟性を用いることによって、ターゲット分子又は基質(あるいは、基質を模倣するインデューサ又はリプレッサ)の認識及び修飾において高度に特異的な特定の三次元構造で配置されたアミノ酸残基のユニークな集合によって構成される。]
[0016] 天然酵素のポリマーをベースとする改良された人工物は、生体触媒機能又は実行される機能及び全体的分子構造を改良する態様で、天然酵素と同じ生体触媒機能を発揮する。活性部位自体の構造及び/又は機能の改善に関して、この改善は:(i)転移状態及び脱離基の均質な熱力学的修飾に基づいた触媒作用の速度の上昇、(ii)減少したアミノ酸の数、及び、特定の触媒作用を発揮するのに必要なその他の直交官能性と残基(iii)天然アミノ酸によって提供されない化学的官能性の含有物に基づいたより広範なスペクトルの利用可能のな学検査(及び、従って実行可能な潜在的触媒作用)の、及び(iv)触媒されうる基質の範囲の拡大、及び、(v)活性部位の構造、及び、従って、前記プラスチックをベースとするポリマーを含んでいてもよい人工ポリマーによる模倣酵素の非触媒性部分の全体又は一部分の置換による触媒作用の連続的ステップに対するコントロールの向上に基づく優れた特性を含んでいてもよい。図6は、触媒部位(緑)をサポートする人工ポリマー(青)による活性部位疑似分子の略図を示しており、局在しているものは、基質(赤及び青の球と黄色)である[Robinson Group,Organic Chemistry Institute,University of Zurich,CH]。] 図6
[0017] 一般に、これらのポリマー(本明細書においては有機ポリマーの一般化された種類を表すために「プラスチック」と表され、そのポリマーの単量体は、縮合、フリーラジカル増殖、脱水及びその他の手段によるそれらの重合を可能にする機能化を有する)は、単独で調製してもよいし、又は、様々な異なる形状及びサイズの、1以上の他の単量体/オリゴマー/ポリマー、他の化学生成物を結合する能力を有する化学的官能性又は架橋剤及び溶媒を用いて共重合してもよい。プラスチック単量体、バインダーなどのさらに忠実でさらに反復的な重合によっても、例えば、デンドリマー、十分に定義された球体、フラクタルパターンの3Dネット、ブロック状又は階層状の共重合体(液体又はコロイドから固体相への重合中の設計に従ったプラスチック隔離剤)配置された平行なシート、及び、螺旋といった広範な幾何学的構造に従うことができる重合体生成物を得ることができる。一定条件下において、及び、単量体及びその他の出発物質を入念に用いるときは、プラスチックポリマーは、天然酵素活性部位をそっくり模倣する形状を取ってもよい。]
[0018] 活性部位様構造を取ることに加えて、プラスチックをアミノ酸と共に炭素骨格中に直接的に共重合させてもよいし、又は、意図するポリマーの折りたたみ能力に著しく影響しない態様でその骨格をアミノ酸で「修飾」してもよい。概略的にグリコシドヒドロラーゼの触媒性領域に類似する溝又は谷と記載される構造をとる、プラスチックポリマーをベースとする活性部位疑似分子を構築する例示的方法を以下に記載する。]
[0019] 望ましい形状をとることと同様に、この系にアミノ酸又は他の活性単量体又は官能性を含めて、合成ポリマーが活性部位の柔軟性を模倣することが重要である。多くの「形状記憶」ポリマーは、構造的可能性、すなわち、構造的範囲が限定された配置をとるように設計されたプラスチック(例えば、上記にリストアップされたものの1つ又は他のもの)に基づいており、ポリマーをその設計された範囲から出す構造となった後でさえもその範囲を維持する。完全に不変な触媒中心を有する酵素は存在しないので、これは、活性部位の模倣において重要であり、すべてのグリコシドヒドロラーゼは、発現された構造的柔軟性によって、結合し、作用し、付着し、周囲の構造を変化させ、開裂させ、安定させ、それがスタートしたものよりも小さい糖鎖を放出する。模倣ポリマーは、好ましくは天然活性部位のように折りたたまれ、活性部位と同じアミノ酸を有し(又はそれらの残基と同様又はさらに優れた化学的機能を発揮する基を有する)、活性部位のように曲がったり変化したりすることもできる。終始、模倣ポリマーは、構造の一定の限定された配置を保持しなければならい。すなわち、その形状記憶が解けて失われる潜在的危険が生じない程度に「過剰に柔軟ではない」ようにしなければならい。]
[0020] ポリペプチドを使用可能な酵素、すなわち、触媒性機能を有するタンパクに変換する際の困難さの1つは、当業者によって理解されるように、そのように合成された直鎖の天然配列又は完全に変性されたものを天然形態に折りたたむことにおける固有の不確かさである。約50個のアミノ酸長よりも長い直鎖ペプチドを、限られた範囲の形状に折りたたむ、信頼性がありかつ予測可能な方法は、今のところ存在しない。これは、あらゆる複合的生物活性が必要とする長さである約五十(50)個の残基よりも大きい商業的に入手可能な人為合成されたポリペプチド、すなわち、「本物の酵素」がほとんど存在しない主な理由である。エネルギー景観理論によれば、酵素の最終構造は、2年前に提唱されたエネルギーに基づく「折りたたみトンネル」内の構造遷移の後に到達する累進的に低い自由エネルギー状態の総和である。Gulukota and Wolynes,Proc Natl Acad Sci USA.91,9292(1994)and Leopold et al.,Proc Natl Acad Sci USA.89,8721(1992)を参照されたい。図7は、ポリペプチドに利用可能なエントロピー状態の折りたたみトンネルを示している。ここで「N」=正確に折りたたまれた状態[トロント大学生化学学部、CAN]。最終構造は、この点において、特に最小のエントロピーに関して、エネルギー的に理想的であるが、理論及び試験の両方は、以下:(1)最小ではないが比較的低い自由エネルギーレベルを有する状態及び(2)予備酵素を再度正確に折りたたむことができる前に移行エネルギーバリアを超えて予備酵素を広げるに違いないポジティブエネルギー投資によって「予備酵素」が想定し得る数多くの準安定状態が存在することを示す。要するに、予備酵素が1つ以上の正しくない状態において不応性になり、触媒活性的に不活性のままである高い確率が存在する。現在の技術において、50量体以上のサイズを超えるあらゆるポリペプチドの折りたたみは、テラフロップススーパーコンピューターによって、50量体以上が落ち入る可能性がある数多くのあり得る準安定な「落とし穴」を予測及び提示することが必要である。従って、遺伝子操作された微生物中の酵素の生産に試すための分子を、信頼性と正確性をもって折りたたむのに充分な方法は存在しない。] 図7
[0021] 本発明は、プラスチック又は他の適切なポリマーを用いて足場又は他のサポートによって構造の定められた幾何範囲内で特定の触媒性機能を促進することによって直接的に活性部位を作成することにより、折りたたみ問題を完全に回避する。天然酵素の折りたたまれた構造は、形状、活性部位の構造の化学的な形質(すなわち、アミノ酸又は他の単量体残基をベースとする機能)及びプラスチックをベースとするポリマー及びその他の薬剤が模倣するための構造の許容可能な範囲に関する単なる手本として用いられる。構築することができる例示的構造は、グリコシドヒドロラーゼ対多糖類認識、結合、転移状態安定化、脱重合、バッファ及び放出部位の形状を模倣するトラフ及び溝を含む。例示的官能性は、それらの活性部位にアミノ酸残基を含む。スーパーコンピューターモデル、NMR及びX線結晶解析によって構造及びその範囲をプラスチックポリマー骨格に設計することができる。]
[0022] ポリマーは、一般に、分子外部からのタンパクを補強することにより、公知の触媒活性酵素の機能をサポートすることができ、ある事例においては、1以上のアミノ酸残基を置換することによって共重合されたタンパクプラスチック疑似分子をもたらす。後者の一例は、拡張コロイドに対する1以上の残基のペグ化によって、酵素タンパクを固体相に直接的に付着させるポリエチレングリコール/ポリエチレンオキシド(PEG/PEO)キメラ系の使用であり、この系自体が、ポリスチレン(PS)又は他の適した樹脂の固体核に共有結合で結合されていてもよい。この「ボールとスティック」戦略において、PEG分子が拡張サポートを形成するが、一方で、酵素は終点で活性構造的に折りたたまれる。その他の戦略は、酵素が固体相中に維持されることが望ましいプロセスにマトリックスサポートとしてのポリマーを用いることであるが、上記PEGの例のようにポリマーと密に統合されない。マトリックスサポートのための酵素を機能化する共通戦略は、続く固体相マトリックスへの取り込みのための、1以上の周辺残基、結合又は触媒部位から比較的遠位の直交修飾又は機能化である。そのような例は、固体相上のストレプトアビジン結合するためのビオチン化、マトリックス上のN−ヒドロキシスクシンイミドへのリシル又はアルギニル残基の結合、及び、固体相上のマレイミド残基に対する遊離Cystl残基の結合である。]
[0023] 例示的実施形態及び用途
共重合した人工酵素の形成に用いることができる例示的単量体には、i)天然に存在するアルファアミノ酸;ii)人工アルファアミノ酸、人工ベータアミノ酸、人工ガンマアミノ酸又は他の延長された骨格のアミノ酸;iii)N’が機能化された様々な骨格長のアミノ酸;iv)ポリマー中への取り込みを容易にする官能性を有する他の単量体がある。そのような官能性は、アミノ酸から始まる場合、求核性基(例えば第1級アミン又は第二級アミン、水酸基、メルカプチル基及びリン酸基)に対して有益に遠位である、求電子性基(例えば、カルボン酸、及び、不飽和炭素、すなわち、アルケン、アルキン)を含むことができ、単量体による直交的化学的機能が、触媒作用に有用なポリマー全体において官能基の配列を与える。また、v)プラスチックをベースとする単量体は、その結果物と超分子骨格の形成部の望ましい役割に加えて、「デコレーション」モード(以下に詳細に記載する)で、(i)触媒作用に寄与する化学的機能によって直交的に機能的化されているか、又は、(ii)アミノ酸、DNAをベースとするヌクレオチド、又は、その他の触媒性に寄付する単量体、及び、これらのオリゴマーを受け取るように直交的に機能化されており、それによって、直交的活性単量体は、超分子構造の全般的な形状又は三次元構造にそれほど寄与しない。]
[0024] 例示的人工酵素は、プラスチックをベースとする単量体と合成分子の主要骨格のサブユニットとして後者の非直交的部分を利用する態様で触媒作用に寄与する直交的官能性を有する他の単量体との共重合で構成される。「インライン」又は「骨格」共重合は、ここに記載されている意味において、また、以下において概念的に用いられるように、単量体のユニークな各ファミリーが、全般的形状、超分子集合体の折りたたみ又は三次元構造に寄与する程度に関して他のユニークな単量体ファミリーと対等に、合成超分子集合体中に統合されるような、複数の単量体ファミリーの固体相への取り込みを表すものと当業界において理解される。このタイプの重合は「選択的鎖成長」とも記載されている。C.J.Hawker and K.L.Wooley.Science 309,1200(2005)を参照されたい。]
[0025] もう1つの例示的人工酵素は、プラスチックをベースとする単量体、及び、触媒作用に寄与する直交的官能性を有する他の単量体で構成され、合成主要骨格のサブユニットとして後者の非直交部分を利用しない態様で共重合される。「側鎖基」又は「デコレーション」共重合は、ここに記載されている意味において、また、以下において概念的に用いられるように、直交機能に寄与している単量体のユニークな各ファミリーが、実際のわかっている骨格を形成する主要単量体ファミリーに対して、三次元構造に関して対等でなく、超分子集合体中に統合されるような、複数の単量体ファミリーの生成物への取り込みを表すものと当業界において理解される。この重合方法は、「選択的鎖機能化」とも記載される。図8は、共重合のインライン(左)とデコレーション(中央及び右)モードとの相違の概略を示す。Hawker and Wooleyを参照されたい。] 図8
[0026] もう1つの例示的人工酵素は、プラスチックをベースとする単量体と、重合されたプラスチックによって与えられる主骨格に対する第二骨格として後者の非直交部分を利用する態様で触媒作用に寄与する直交的官能性を有するその他の単量体との共重合で構成される。「対になった」又は「古典的」共重合は、ここに記載されている意味において、また、以下において概念的に用いられるように、後者が三次元構造に関して他のユニークな単量体ファミリーに、合成分子に統合するような、複数の直交的官能性単量体ファミリーの取り込みを表すものと当業界において理解される。官能性単量体の重合されたプラスチックのわかっている「主骨格」に対する寄与は、その複合体の三次元構造への全般的な寄与について、全体的に同等であってもよく、全体的に同等でなくてもよく、又は、各残基の位置において変化してもよい。対になって共重合された単量体の異種混合特性は、対になった単量体のみの重合とは異なる、折りたたまれた形状の三次元構造を有する超分子集合体をもたらすことは当業界において理解される。図9は、「古典的な」2種の単量体の異種混合による共重合体の例を示す「Prof.Martin Hubbe,ノースカロライナセイント大学の図]。] 図9
[0027] もう1つの例示的人工酵素は、プラスチックをベースとする単量体とオリゴペプチドとの異種混合共重合によって、ポリマーでサポートされた活性部位を主体とする疑似分子を作ることによって構成される。この構造は、デコレーションタイプの共重合構想を含み、この構想において、求核性機能及び求電子性機能は、主要なポリマー骨格に存在し、重合されたアルファアミノ酸上のカルボニル及び第二級アミド基の位置に空間的に向いて一致しており、プラスチックとポリペプチドとのブロック共重合体を形成している。]
[0028] もう1つの例示的人工酵素は、触媒反応性又はアミノ酸などの認識に関係する官能基、及び、触媒作用、反応性又は認識に不活性な官能基によって骨格を機能化されたオリゴヌクレオチドのためのアドレス可能なテンプレートを作るプラスチックをベースとする単量体と一本鎖DNAとの異種混合共重合によって構成される。この構造もデコレーション共重合構想を含み、この構想では、機能が、主要なポリマー骨格中に存在し、重合されたヌクレオチド一リン酸(一本鎖DNA又はRNAなど)上のリン酸基の位置に空間的に向いて一致しており、プラスチックと核酸とのブロック共重合体を形成している。後者は、例えば、プラスチックポリマー骨格に一致した機能に反応性の5’−ホスホロアミダート、5’−ホスホロチオエート及び5’−ホスホヒドラジド基を生成するといったこの形の共重合を可能にする付加機能によって5’−リン酸を修飾してもよい。]
[0029] 図10は、骨格/ペグ化されたロイシンのインライン共重合で構成される例示的合成法を示す。R.W.Flood et al.,Org.Lett.3,683(2001)を参照されたい。] 図10
[0030] 図11は、インライン共重合構想における折りたたみ/方向変化を誘導する非天然アミン酸を含む例示的合成法を示す。S.Itsuno et al.,Polymer Bulletin 20,435(1988)を参照されたい。] 図11
[0031] 図12は、ポリペプチドをベースとする超分子である「コンフォママー」であって、デコレーション共重合構想において、おそらくN’が機能的にされた単量体である合成第三級アミドと共に骨格として用いることができる分子を含む例示的合成法を示す。C.E.MacPhee and D.N.Woolfson,Curr.Opin.Solid State and Matls.Sci.8,141(2004)を参照されたい。] 図12
[0032] 図13は、プラスチックをベースとする「コンフォママー」であって、デコレーション共重合構想において、おそらくアミノ酸などを付着するように機能化された単量体と共に骨格として用いることができる分子を含む例示的合成法を示す。K.L.Wooley et al.,PNAS 97,11147(2000)を参照されたい。] 図13
[0033] 図14は、一本鎖DNAによる予め折りたたまれたアドレス可能な合成テンプレートへの異種混合共重合のためのプラスチックをベースとする骨格を含む例示的合成法(上)、(中)DNAハイブリダイゼーションによる接近に対する試剤テンプレートによって可能な反応タイプ、及び、(下)重合及び/又は直交的機能化で用いることができる非天然アミノ酸を示す。D.Umeno et al.,Chem.Commun.,1433(1998);K.J.Gartner et al.,Angew.Chem.Int.Ed.41.1796(2002);及び、D.R.Halpin et al.,PLOS Biology 2,1031 2004)を参照されたい。] 図14
[0034] 図15は、アルデヒド官能性を用いて、骨格の折りたたみ、架橋、触媒を誘導し、他の単量体のための機能化位置として機能させる合成法の例を示す。T.Groth and I.M.Melda,Comb.Chem.3,45(2001)を参照されたい。] 図15
[0035] 図16は、プラスチックをベースとするポリマーの例を示す。A.E.Barron and R.N.Zuckerman.Curr.Opin.Chem.Biol.3.681(1999)を参照されたい。] 図16
[0036] 図17は、小さい亜分子フォルダマーの概念の例を示す。DJ.Hill et al.,Chem.Rev.101,3893(2001)を参照されたい。] 図17
[0037] 活性部位柔軟性の概念の一例は、Tsouによって記載されている。C.L.Tsou,Anal.NY.Acad.Sci.(2002)を参照されたい。]
[0038] 図18は、有機金属化合物による機能化の例を示す。J.Kaplan and W.F.Degrado PNAS 101,11566 (2004)を参照されたい。] 図18
[0039] 図19は、メルカプチルを含む種(例えばシステイン)の結合のためのポリスチレン末端のマレイミドによる機能化を示す。] 図19
[0040] 図20は、「溝」構造に折り畳まれ、アミン基及び水酸基によってあらかじめ機能化された例示的亜分子単位を示す[a monomer of silica,Prof.Q.Yang,Acad.Sinica,PRCから引用した図]。] 図20
[0041] 図21は、溝構造に折りたたまれ、構造のフェニル基をベースとする各単量体に対してユニークな「アドレス」に局在する各機能化によって、(反時計回りから)アミン、カルボキシル酸、アルデヒド、水酸基、イミダジル及びピリジル部位で予備的に機能化された亜分子単位の例を示す。この単位は、底部の太い斜線よって示される固体相に固定されている。G.C.Llovd−Jones,Annu.Rep.Prog.Chem.97(2001)を参照されたい。] 図21
[0042] 図22は、それぞれが直交的化学的官能能力を有する5個のアドレス溝に重合された複数のビフェニル環単量体で構成された例示的亜分子単位を示す。この構造は、底部に示されている重合及び架橋された基によって固定された固体相である。] 図22
[0043] 図23は、十(10)の番号を付された環内部分上の大きい1個の又は2個の球状部位によって示された機能化可能な「アドレス」を有する、頂部が欠けた環構造的に折りたたまれた亜分子単位の例を示す。Kendigに付与された米国特許第6,716,370号を参照されたい。] 図23
[0044] 図24は、分子構造上部中に架橋された五(5)個の亜分子単位の上面図の例を示しており、下から上に次第に溝包囲サイズが増加する触媒溝を形成している。図21〜23に示されているように、各ユニットは直交的に機能化させることができる。] 図21 図22 図23 図24
[0045] 図25は、頂部が欠けたリング形状で、内部表面が機能化された亜分子単位であって、右から左へ包囲サイズが次第に増加する分子構造上部中に架橋された亜分子単位の繰り返しで構成される触媒溝幾何構造の例示的理想的生成物の離れた視点からの側面図を示す。また、生成物の全体的な「溝」構造を作成及び保持するために、頂部を欠いた環ユニットの反復付加のための重合ガイドとして用いられる、先端の円環「アンカー」又は殻形状を示す。サイズを比較するために、30個のグルコース単量体の長さの短鎖セルロース分子を示す。] 図25
[0046] 引用文献の組み込み
あらゆる米国又は外国特許又は公表された特許出願、国際特許出願、及び、あらゆる非特許参考文献を含む、この特許出願の文章で引用されているすべてのあらゆる引用文献は、ここで引用することによって明示的に組み込まれている。]
[0047] 本発明は、人工酵素について記載するものである。上記明細書が本発明の原理の用途の単なる説明であり、本発明の範囲が明細書を考慮した特許請求の範囲によって決定されることは理解されるだろう。本発明の他の変形及び修飾は当業者に明らかであろう。]
权利要求:

請求項1
他の単量体と共重合して生体触媒機能を有する活性部位を与える有機ポリマーを具えることを特徴とする人工酵素。
請求項2
請求項1に記載の人工酵素において、前記活性部位が、天然アミノ酸又は人工アミノ酸、求核性基及び/又は求電子性基を有する分子、又は、大部分のアミノ酸に固有な直交的機能に通常は伴わないユニークな化学的機能に寄与する分子で構成されることを特徴とする人工酵素。
請求項3
請求項2に記載の人工酵素において、前記ユニークな化学的機能は、ケトエノール反応性、エンジオール形成、ハロゲン化物をベースとするSn1及びSn2置換、ディールスアルダー反応、一般的なメタセシス反応、複合的有機金属機能、ヘンリー反応、クネーベナーゲル反応、森田ベイリスヒルマン反応、シュテークリヒ再配置、1,3二極性付加環化、ストレッカー合成、アリル化、アルキル化、ハロゲン化又はアミノ化を含むことを特徴とする人工酵素。
請求項4
請求項1に記載の人工酵素において、前記プラスチックがポリ尿素、ポリイミド、ポリウレタン、ポリアクリル酸又はポリ乳酸で構成されることを特徴とする人工酵素。
請求項5
請求項1に記載の人工酵素において、前記プラスチックが、1以上の他のプラスチック、他種の有機ポリマー、バインダー又は架橋剤と共重合されることを特徴とする人工酵素。
請求項6
請求項1に記載の人工酵素において、活性部位と共重合された前記プラスチックが、グリコシドヒドロラーゼの1つ以上の機能を提供することを特徴とする人工酵素。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
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2014-05-28| A02| Decision of refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140527 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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